誰かのために、人によりそった仕事をやってみたい
そう思っている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
悩みをうまくほどきたい、一つの解決の糸口になりたい。
キャリコン取ろうと思ってるねんけど。キャリコンって、どうなん?
よく聞かれます!
これまでの職業経験を活かして、人のキャリア形成や人材育成に貢献したい。
そういったいわばセカンドキャリア開発へのニーズに、キャリアコンサルタント資格の取得は一つの選択肢になるでしょう。私自身は2018年に取得をさせていただきました。
資格の取得に、どの程度かかるの?
私見が含まれていますが、資格取得の参考にしていただければと思います。
1.キャリコンって何?
厚生労働省の定義では「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家で、企業、需給調整機関(ハローワーク等)、教育機関、若者自立支援機関など幅広い分野で活躍するとしています。
コンサルティングを通じて、労働者のエンポロイアビリティ(就職・就業できる能力)を高め、労働市場の需給調整に資することを念頭に置いています。
そのことから、キャリアコンサルタントはジョブカードと作成支援など職務経歴の棚卸や
企業側のニーズと働く人の経歴をマッチさせていくことが重要な任務と考えられています。
もともと、キャリアコンサルティングの起源は、20世紀初頭に職業選択の自由を背景に展開された「職業指導運動」にあり、失業率の問題へ対処やいかに若者の職業定着を図るかという課題から発展しており、職業定着を念頭に個人の能力の伸長やとマッチング、特性にふさわしい職業が選択できるように導くことが想定されてます。
ジョブミスマッチを防ぐという点では、どちらかというと個人の気づきを促すというよりも、いかに失業者を減らすために、雇われる能力の高い人を育てるか?
国の視点、企業の視点に立った画一的な制度でもあるように私は思います。
2.資格の取得
キャリコン資格取得には、まず指定の講座を修了することが必要です。国家資格は試験に合格し、キャリアコンサルタントとして所定期間内に登録することで資格者として活動することができるようになります。
職業能力開発促進法においては国家資格者としてキャリアコンサルタントには「守秘義務」が課させられており、業務の中で知りえた秘密を漏らしてはならないとされています。
コンサルティングの利用者等が安心してキャリアの相談をできるよう、厚生労働省が制度を設計しています。
さて、私がどのように資格を取得したかですが、GCDF-Japan キャリアカウンセラートレーニングプログラムが提供する講座に参加し、国家資格キャリアコンサルタントを取得しました。
12日の講座。1回8時間の講義 合計96時間の講義とトレーニングで、受講料40万円でした。ホント、かなり思い切った買い物、、です
(但、2018年 時点)
受講料等についての詳細についてはこちら→
https://www.career-npo.org/GCDF/entry/detail.html
講座選びにおいては、どの講座を選ぶかよりも、ペアワークが多いため、平日のクラスにするか?土日か?で、かなり内容の充実度が異なるのではないかと思います。
私の通った土日クラスは9割社会人、8割が女性といった感じでした。
人材派遣系の某リ社出身の方が講師で、なかなかわかりやすかったともに、受けている受講生の方はネットワーキングが上手な方も多く、「何のために取得するのか」目的意識が高く、とても刺激になりました。
平日のクラスへの振り替えもできました。平日クラスは全く雰囲気も、9割が40代主婦層でした。トークの内容も社会人中心のクラスとは全くことなるものでした。
講座の修了書がもらえたら、やっと国家試験を受けることができます。
この国家試験は年3回行われ、学科・実技論述試験(選択+論述)と実技面接試験があります。学科・実技論述試験はそんなに難しい問題はでません。
実技面接試験では、相手に寄り添って話ができるか?基本的なテクニックがあるかどうかを見ています。逆に、とてもコミュニケーションが普段から上手で、しゃべりがうまい人の方は、基本的な流れから離れて、独自で話を展開すると、実技面接でよい点がつかないようです。
また、この検定料が安くない!!22年10月現在の情報ですが、
学科・実技論述試験 8,900円、実技面接試験29,900円です。
また合格をした後にも、登録のためにも費用が掛かります。
費用面の詳しい情報は、ご自身でお調べいただければと思います。
3.キャリコンのキャリア
キャリコンとしては、キャリアコンサルタントとして、人材系の仕事をされている方は
決して多くないのではないかと思っています。
一般的にキャリアコンサルタントとしては
1.事業会社でのキャリアコンサルタント
2.人材系企業のキャリアコンサルタント
3.大学・教育機関のキャリアコンサルタント
4.個人事業主で様々な組織から委託を受けているキャリアコンサルタント
5.ハローワークなどへ派遣されているキャリアコンサルタント
企業や大学など、依頼する組織側に「あなたに頼みたい」という具体的なニーズを作り出せれば、キャリアが開けると思います。でも、個人のキャリアコンサルタントとして、いちから仕事を取っていき、生計をなりたてるのは決して容易ではないと思った方がいいと思います。
(1)キャリコンのニーズ
- キャリアコンサルタントへの個人クライアントのニーズがあまりない。
- 供給過剰 キャリアコンサルタント 6万人(21年3月現在)
16年に国家資格となり約8年足らずで、全国の税理士数に迫る勢い。
(ちなみに、、、司法書士の人数は2万人、税理士で8万人) - セカンドキャリアとして、経験を活かして若年者のキャリアの相談に乗りたい人が多くいる。また、ボランティア的な活動をされている方が多い。
(2)事業会社における社内キャリコンのニーズ
会社の人財戦略にもよります。キャリア相談室を置いている会社や労働組合にキャリア相談を設けている場合は可能性があると思います。人材についての不足感があり、解決策としてHRBP(Human Resource Bunissiness Planning)、キャリア・エンゲージメント・人財開発に対する感度の高い会社であれば、社内キャリコンとして活躍できる可能性はあると思います。
しかし、多くの事業会社にとって、励ましやキャリア開発はマネジメントの領域と考えられており、一般職社員がいきなりキャリアコンサルタントの資格を取っても、全く活かせません。
では、人事系への転職ができるかというと、ここもかなりハードルが高いです。
人事系(採用・教育・労務)は経験やマネジメントと深い見識が求められることが多く、資格があってもキャリア開発分野に携わるのは難しいでしょう。
(3)更新講習
キャリアコンサルタントは五年ごとに資格を更新しないといけないことになっています。
更新講習も指定の講座で受ける必要があり、技能30時間+知識講習8時間、合計38時間以上の更新学習をして、更新をします。
もちろん講座料金、更新登録料を含めて、それなりの金額がかかりそうな勢いです💦
こちらは更新をしてから、情報を提供させていただきます
https://careerconsultant.mhlw.go.jp/n/update.html
まとめ
取得する前に、キャリアコンサルタントの知識を活かして、
どのような世界を切り開いていいきたいのかを明確にイメージしたほうが良いと思います。
すでにマネージャーのポジションにあり、人を育てることに従事されている方が、
仕事の幅を広げるために取得するには大いに役に立つと思います。
人の支援に携わっていない方が、ただ取得することによって、そのチャンスが訪れるようなことは本当に少ないと思います。
はっきり言うと公共機関ハローワークや資格がないとできない場所以外は、資格がなくても、キャリアの支援やキャリアの動機づけはできます。また、それがマネジメント職の領域ではないかと感じています。